アラートの概念の確認

Anypoint Platform は、要求動作、パフォーマンスの問題、クライアントアプリケーションコントラクトに関するアクション、ランタイムイベントについて警告します。

プラットフォームは、次の 3 種類のアラートをサポートしています。

  • API アラート

  • コントラクトアラート

  • ランタイムアラート

API アラートとコントラクトアラートは、Anypoint API Monitoring によって管理されます。 ランタイムアラートは、Anypoint Runtime Manager (Runtime Manager) によって管理されます。 新しい API Monitoring アラートの使用方法については、​「Flex Gateway API アラートの使用」​を参照してください。

API Monitoring の代わりに API Manager で従来の Analytics ベースの API アラートをすでに使用しているお客様は、2024 年 11 月 30 日まで引き続きこの機能にアクセスできます。この機能は、新規クライアントでは使用できません。
API アラートは、Hyperforce デプロイメントでは使用できません。

API アラート

次のような異常な API 動作にフラグを付ける API アラートを追加および設定します。

  • 60 秒を超える API 応答時間

  • 30 秒間で 1000 件を超える API 要求

「API アラートの追加」​を参照してください。

API Manager では、次の API アラートを API インスタンスに追加できます。

  • Policy Violation (ポリシー違反)

    API を管理する 1 つ以上のポリシーで違反が発生する。

  • Request Count (要求数)

    ユーザーが指定された期間で許可されている回数を超えて API にアクセスを要求する。

    1 ~ 999999999 の期間値を指定します。データのバーストを回避するために、期間は絶対時間 (分) 範囲ではなく、スライディングウィンドウとして実装されます。 「スライディングウィンドウ」​を参照してください。

  • Response Code (応答コード)

    API が要求を受信したときに、400、401、403、404、408、500、502、503 のいずれかの HTTP コードを返す。

  • Response Time (応答時間)

    API の応答時間が指定されたタイムアウト期間を超えている。

API アラートは、状態が変更されたときにみトリガーされます。新しく作成されたアラートで状態が定義されていないために、最初の状態の変更が検出されない可能性があります。

API アラートを設定するときに、アラートに関するメール通知を受信するビジネスグループユーザーを選択します。通知には、重要度レベルで指定されたようにアラートをトリガーするイベントに関する情報が含まれます。ユーザーは以下を受信します。

  • 1 つは、アラートについて説明するメールです。

    Your API, CesarDemoAPI - Basic:151 (Environment: "NewOne"), has received greater than 2 requests within 1 consecutive periods of 1 minute.

  • もう 1 つは、アラートがいつ解決されるかを通知するメールです。

    Your API Version, jsonplaceholderapi - 1.0.development, is no longer in an alert state.The number of policy violations was not greater than 1 in the last 1 consecutive periods of 1 minute.

アラートがトリガーされた後、API Manager は 2 つの通知メールの最初のセットを送信し、次のアラート期間が始まるまでアラートのリスンを停止します。この方法で反復する通知メールが防止されます。

注意: API アラートは ​no-reply@mulesoft.com​ から送信されます。これはカスタマイズできません。

アラートメールは、対応するスライディングウィンドウが完全に終了する前に送信できます。
アラート条件はスライディングウィンドウに基づいて評価されますが、ウィンドウのすべてのメトリクスが取得される前に条件が満たされる可能性があります。たとえば、アラート条件が「5 分間のウィンドウでのエラー数 > 1」に設定されており、最初の 1 分間に 10 件のエラーが発生した場合、スライディングウィンドウが残り 4 分間メトリクスを累積し続けていても、アラートメールは最初の 1 分で送信されます。

コントラクトアラート

API Manager は、コントラクトに関するアクションが発生したときに自動的にユーザーに通知します。たとえば、クライアントアプリケーションが API インスタンスへのアクセスを要求すると、API Manager は要求の状況が含まれる通知を送信します。設定によって、状況で示される内容 (要求の手動承認が保留中であることや要求が自動承認されたこと) が決まります。

次のアクションで、コントラクトアラートがトリガーされます。

Table 1. コントラクト
アクション 受信者 説明

コントラクトが承認された

クライアントアプリケーションオーナー

要求アクセスが承認されたことがユーザーに通知されます。

コントラクトが自動承認された

組織のシステム管理者、環境管理者、コントラクトマネージャー

要求アクセスが自動承認されたことがユーザーに通知されます。

コントラクトが保留中

組織のシステム管理者、環境管理者、コントラクトマネージャー

要求アクセスが保留中であることがユーザーに通知されます。

保留中のコントラクトが拒否された

クライアントアプリケーションオーナー

要求アクセスが拒否されたことがユーザーに通知されます。

失効済みのコントラクトが復元された

クライアントアプリケーションオーナー

要求アクセスが復元されたことがユーザーに通知されます。

承認済みのコントラクトが失効した

クライアントアプリケーションオーナー

要求アクセスが失効したことがユーザーに通知されます。

コントラクト層が変更された

クライアントアプリケーションオーナー

コントラクト層が変更されたことがユーザーに通知されます。

要求されたコントラクト層の変更が承認された

クライアントアプリケーションオーナー

要求された層の変更が承認されたことがユーザーに通知されます。

要求されたコントラクト層の変更が拒否された

クライアントアプリケーションオーナー

要求された層の変更が拒否されたことがユーザーに通知されます。

コントラクト層の変更が要求された

組織のシステム管理者、環境管理者、コントラクトマネージャー

コントラクト層の変更のレビューが保留中であることがユーザーに通知されます。

Table 2. グループコントラクト
アクション 受信者 説明

コントラクトが承認された

クライアントアプリケーションオーナー

要求アクセスが承認されたことがユーザーに通知されます。

コントラクトが自動承認された

グループ管理者

要求アクセスが自動承認されたことがユーザーに通知されます。

承認済みのコントラクトが失効した

クライアントアプリケーションオーナー

要求アクセスが失効したことがユーザーに通知されます。

失効済みのコントラクトが復元された

クライアントアプリケーションオーナー

要求アクセスが復元されたことがユーザーに通知されます。

保留中のコントラクトが拒否された

クライアントアプリケーションオーナー

要求アクセスが拒否されたことがユーザーに通知されます。

コントラクトが保留中

グループ管理者

要求アクセスが保留中であることがユーザーに通知されます。

コントラクト層が変更された

クライアントアプリケーションオーナー

コントラクト層の変更のレビューが保留中であることがユーザーに通知されます。

要求されたコントラクト層の変更が承認された

クライアントアプリケーションオーナー

要求された層の変更が承認されたことがユーザーに通知されます。

要求されたコントラクト層の変更が拒否された

クライアントアプリケーションオーナー

要求された層の変更が拒否されたことがユーザーに通知されます。

コントラクト層の変更が要求された

グループ管理者

コントラクト層の変更のレビューが保留中であることがユーザーに通知されます。

コントラクトアラートは ​no-reply@mulesoft.com​ から送信されます。これはカスタマイズできません。

ランタイムアラート

Runtime Manager のアラートは、API アラートやコントラクトアラートとは異なります。たとえば、Runtime Manager は、CPU 使用量、セキュアなデータゲートウェイの状況、デプロイメントの成功または失敗にフラグを付けます。​「Runtime Manager アラート」​を参照してください。

Flex Gateway のアラート

Flex Gateway のアラートは、API アラートやコントラクトアラートとは異なります。たとえば、Flex Gateway には​アラートロジック​オプションと、​メール通知​の件名やメッセージをカスタマイズする機能があります。詳細は、​「Flex Gateway API アラートの使用」​を参照してください。

アラートのレート制限

Anypoint Platform では、アラートをトリガーする頻度とメール通知を送信する頻度を決定するレート制限が適用されます。

適用される制限についての詳細は、​「アラートのレート制限」​を参照してください。