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DataWeave 2.2 は Mule 4.2 と互換性があり、Mule 4.2 にバンドルされています。 このバージョンの Mule は、拡張サポートが終了する 2023 年 5 月 2 日にその すべてのサポートが終了しました。 このバージョンの Mule を使用する CloudHub には新しいアプリケーションをデプロイできなくなります。許可されるのはアプリケーションへのインプレース更新のみになります。 標準サポートが適用されている最新バージョンの Mule 4 にアップグレードすることをお勧めします。これにより、最新の修正とセキュリティ機能強化を備えたアプリケーションが実行されます。 |
DataWeave は、データを DataWeave オブジェクトや配列、そのデータを保存する変数、および DataWeave 関数の出力 (その出力が配列またはオブジェクトの場合) から選択できます。
開始する前に、DataWeave バージョン 2 (%dw 2.0
) は Mule 4 アプリケーションを対象とすることに注意してください。Mule 3 アプリケーションの場合、Mule 3.9 ドキュメントセットの DataWeave 1.0 (%dw 1.0
) の例を参照してください。他の Mule バージョンの場合は、目次の Mule Runtime バージョンセレクターを使用できます。
より正確に言えば、DataWeave セレクターは、データを保存する変数、オブジェクトリテラル、配列リテラル、DataWeave 関数の呼び出しへの参照になるコンテキスト内で動作します。DataWeave 式を使用できる Mule モジュール、コネクタ、コンポーネントのセレクターを使用できます。
DataWeave は、セレクターを処理するときに後続のセレクターの新しいコンテキスト (スコープ) を設定するため、セレクターのチェーンを使用して配列やオブジェクトの複雑な構造を移動できます。選択の深さは、現在のコンテキストの深さに制限されます。
サポートされている変数参照は、payload
や attributes
などの Mule Runtime 変数と、配列またはオブジェクトを保存する DataWeave 変数です。簡単な例として payload.myKey
が挙げられます。payload はオブジェクト {"myKey" : 1234 }
であるため、結果は 1234
になります。
セレクターは、DataWeave
read
などの関数の呼び出しで動作します。たとえば、read('{"A":"B"}','application/json')."A"
は "B"
を返します。
DataWeave のセレクターは、DataWeave オブジェクト ({ myKey : "myValue" }
など) または配列 ([1,2,3,4]
や [ { "myKey" : "1234" }, { "name" : "somebody" } ]
など) 内から値を抽出します。
次の DataWeave スクリプトでは、単一値セレクター (.
) を使用して、変数 myObject
と myArray
で定義されたオブジェクトと配列から値を取得します。
%dw 2.0
var myObject = { "myKey" : "1234", "name" : "somebody" }
var myArray = [ { "myKey" : "1234" }, { "name" : "somebody" } ]
output application/json
---
{
selectingValueUsingKeyInObject : myObject.name,
selectingValueUsingKeyOfObjectInArray : myArray.name,
}
{
"selectingValueUsingKeyInObject": "somebody",
"selectingValueUsingKeyOfObjectInArray": [ "somebody" ]
}
出力は次のようになります。
myObject.name
は、値 "somebody"
を返します。
myArray.name
は、配列 [ "somebody" ]
を返します。
.
)配列やオブジェクトで動作し、一致するキーの値を返します。構文は .myKey
です。DataWeave オブジェクトの重複キーの値を取得するには、代わりに *
を使用します。例については、「単一値セレクター (.myKey)」を参照してください。
*
)配列やオブジェクトで動作し、データ構造の階層の単一レベルで一致するすべてのキーの値を取得します。構文は *myKey
です。階層の下位レベルのすべての重複キーの値を取得する場合は、代わりに子孫セレクター (..
) を使用します。例については、「複数値セレクター (.*
)」を参照してください。
&
)配列やオブジェクトで動作します。このセレクターは、DataWeave オブジェクトの値を返す代わりに DataWeave オブジェクト全体 (キーと値) を返します。
構文は .&myKey
です。例については、「キー - 値ペアセレクター (.&myKey
)」を参照してください。
..
)配列やオブジェクトで動作し、階層の場所に関係なく、特定のキーの下にある配列やオブジェクトから一致するすべてのキーを取得します。
構文は ..myKey
です。例については、「子孫セレクター (..myKey
)」を参照してください。
[]
)配列の指定したインデックスの値を返します。たとえば、["a","b","c"][0]
の最後の [0]
は "a"
を返します。例については、「インデックスセレクター ([anIndex]
)」を参照してください。
[index1 to index2]
選択したインデックスの値が含まれる配列を返します。たとえば、["a","b","c","d"][2 to 3]
の最後の [2 to 3]
は ["c","d"]
を返します。例については、「範囲セレクター (anIndex to anotherIndex
)」を参照してください。
.@myKey
)XML 属性の選択したキーの値を返します。例については、「XML 属性セレクター (.@myKey
)」を参照してください。
myKey.#
)選択したキーも含まれる要素の xmlns
名前空間を返します。例については、「名前空間セレクター (#
)」を参照してください。
?
および !
)?
および !
は、指定したキーをチェックします。?
は、true
または false
を返します。
!
は、キーが存在しない場合にエラーを返します。例については、「セレクター修飾子 (!
、?
)」を参照してください。
myKey[?(booleanExpression)]
)ブール式で true
が返されて、指定した key
が存在する場合に、選択した項目を返します。式が false か、キーが存在しない場合、null
を返します。例については、「絞り込みセレクター (myKey[?($ == "aValue")]
)」を参照してください。
.^someMetadata
Mule ペイロード、変数、属性の指定したメタデータの値を返します。このセレクターは、クラス (.^class
)、コンテンツ長 (.^contentLength
)、エンコード (.^encoding
)、MIME タイプ (.^mimeType
)、メディア種別 (.^mediaType
)、未加工 (.^raw
)、カスタムメタデータ (.^myCustomMetadata
) の値を返すことができます。詳細は、「メタデータセレクター (.^someMetadata)」を参照してください。
DataWeave オブジェクトの有効なキーは文字で始まる必要があり、その後に省略可能な数値、文字、アンダースコア (_
) の任意の組み合わせが続きます。
有効なキーとセレクターを囲む引用符は省略可能であるため、次の例はすべて機能します。
{"name" : "somebody"}.name
{"name" : "somebody"}."name"
{name : "somebody"}.name
{name : "somebody"}."name"
無効なキーの場合、キーとセレクターを一重引用符または二重引用符で囲む必要があります。たとえば、some-name
のような無効なキーの場合、{ "some-name" : "somebody" }."some-name"
は機能しますが、{ some-name : "somebody" }.some-name
では Invalid input '-'
というエラーが発生します。
キーとセレクターの両方に引用符が必要です。
.myKey
セレクターは、オブジェクトや配列で動作し、一致するキーの値を返します。
オブジェクトの場合、単一値セレクターは一致するキーの値を返します。たとえば、次のスクリプトの myObject.user
は "a"
を返します。
%dw 2.0
var myObject = { user : "a" }
output application/json
---
{ myObjectExample : myObject.user }
{ "myObjectExampleOne": "a" }
DataWeave オブジェクト (配列ではない) を操作する場合、.
セレクターは、オブジェクトに複数の一致するキーがある場合でも、最初に一致したキーの値のみを返します。次に例を示します。
%dw 2.0
var myObject = { user : "a", "user" : "b" }
output application/json
---
{ myObjectExample : myObject.user }
{ "myObjectExampleOne": "a" }
このような場合に複数の一致するキーの値を返す方法については、「複数値セレクター (.*
)」を参照してください。
次の例の payload.people.person.address
は address
要素の値を返します。また、output
ディレクティブを使用して、JSON 入力を XML に変換します。
%dw 2.0
var myData = {
"people": {
"size" : 1,
"person": {
"name": "Nial",
"address": {
"street": {
"name": "Italia",
"number": 2164
},
"area": {
"zone": "San Isidro",
"name": "Martinez"
}
}
}
}
}
output application/xml
---
{ myaddresses: myData.people.person.address }
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<myaddresses>
<street>
<name>Italia</name>
<number>2164</number>
</street>
<area>
<zone>San Isidro</zone>
<name>Martinez</name>
</area>
</myaddresses>
配列で動作する場合、一致する値が 1 つのみの場合でも、.
セレクターは配列を返します。たとえば、["a":"b"]."a"
は ["b"]
を返します。
.
セレクターの動作は、オブジェクトと配列で異なります。
.*
と同様に、.
セレクターは、入力配列の指定したレベルで一致するすべてのキーの値が含まれる配列を返します。
%dw 2.0
var myArrayOfKeyValuePairs = [ "aString": "hello", "aNum": 2, "aString" : "world" ]
var myArrayOfObjects = [ { "aString": "hello" }, { "aNum": 2 }, { "aString" : "world" } ]
output application/json
---
{
myKeyValueExample : myArrayOfKeyValuePairs.aString,
myObjectExample : myArrayOfObjects.aString
}
{
"myKeyValueExample": [ "hello", "world" ],
"myObjectExample": [ "hello", "world" ]
}
次の例では、入力変数 myData
の値が、2 つのオブジェクトが含まれる配列になっています。セレクターは、両方のオブジェクトを移動し、両方の street
キーの値を返します。
%dw 2.0
var myData = {
"people": [
{
"person": {
"name": "Nial",
"address": {
"street": {
"name": "Italia",
"number": 2164
},
"area": {
"zone": "San Isidro",
"name": "Martinez"
}
}
}
},
{
"person": {
"name": "Coty",
"address": {
"street": {
"name": "Monroe",
"number": 323
},
"area": {
"zone": "BA",
"name": "Belgrano"
}
}
}
}
]
}
output application/json
---
myData.people.person.address.street
[
{
"name": "Italia",
"number": 2164
},
{
"name": "Monroe",
"number": 323
}
]
.*
).*
は、オブジェクトや配列をトラバースして、一致するすべてのキーの値を選択し、一致する結果を配列で返します。
.*
は、キーが式に一致するすべての値が含まれる配列を返します。
次の例では、入力ペイロードのすべての user
要素の値を返します。
%dw 2.0
output application/json
---
payload.users.*user
<users>
<user>Mariano</user>
<user>Martin</user>
<user>Leandro</user>
</users>
[ "Mariano", "Martin", "Leandro" ]
配列では、.*
は単一値セレクター (.
) と同じように動作します。たとえば、payload.people.person.address.*street
と payload.people.person.address.street
(「配列に対する単一値セレクター」の例) は同じ結果を返します。
%dw 2.0
var myArrayOfKeyValuePairs = [ "aString": "hello", "aNum": 2, "aString" : "world" ]
var myArrayOfObjects = [ { "aString": "hello" }, { "aNum": 2 }, { "aString" : "world" } ]
output application/json
---
{
myKeyValueExample : myArrayOfKeyValuePairs.*aString,
myObjectExample : myArrayOfObjects.*aString
}
{
"myKeyValueExample": [ "hello", "world" ],
"myObjectExample": [ "hello", "world" ]
}
..myKey
)..
セレクターは、配列やオブジェクトで動作します。
このセレクターは、..myKey
という形式を使用してコンテキストに適用され、選択したコンテキストのサブツリーの一致するすべてのキー - 値ペアの値を取得します。項目の階層構造に関係なく、出力は同じレベルで返されます。
この例では、入力データのツリーのカーディナリティに関係なく、キー name
に一致するすべての項目が names
というリストに配置されます。
%dw 2.0
output application/json
---
{ names: payload.people..name }
{
"people": {
"person": {
"name": "Nial",
"address": {
"street": {
"name": "Italia",
"number": 2164
},
"area": {
"zone": "San Isidro",
"name": "Martinez"
}
}
}
}
}
{
"names": [
"Nial",
"Italia",
"Martinez"
]
}
.&myKey
)&
セレクターは、配列やオブジェクトで動作します。 &
は、現在のコンテキストで一致するすべてのキーペアのキーと値の両方を取得します。これらは、取得されたキーと値が含まれるオブジェクトとして返されます。
%dw 2.0
output application/xml
---
{
users: payload.users.&user
}
<?xml version='1.0' encoding='US-ASCII'?>
<users>
<user>Mariano</user>
<user>Martin</user>
<user>Leandro</user>
<admin>Admin</admin>
<admin>org_owner</admin>
</users>
<?xml version='1.0' encoding='US-ASCII'?>
<users>
<user>Mariano</user>
<user>Martin</user>
<user>Leandro</user>
</users>
複数値セレクターとは異なり、このセレクターの出力はオブジェクトになっており、各値の元のキーも抽出されています。
この例では、myVar.people..&name
の ..
および &
セレクターを使用して、キー name
が含まれる myData
入力のすべての子孫オブジェクトの配列を選択して返します。また、JSON 入力を XML 出力に変換します。
%dw 2.0
var myData = {
"people": {
"person": {
"name": "Nial",
"address": {
"street": {
"name": "Italia",
"number": 2164
},
"area": {
"zone": "San Isidro",
"name": "Martinez"
}
}
}
}
}
output application/xml
---
names: {(myData.people..&name)}
<?xml version='1.0' encoding='UTF-8'?>
<names>
<name>Nial</name>
<name>Italia</name>
<name>Martinez</name>
</names>
[anIndex]
)このインデックスセレクターは、指定した位置にある要素を返します。これは、配列、オブジェクト、文字列に対して適用できます。
このセレクターは、文字列リテラル、配列、オブジェクトに適用できます。オブジェクトの場合、インデックスの位置にあるキー - 値ペアの値が返されます。 配列の場合、要素の値が返されます。インデックスは、ゼロベースです。
インデックスが 0 以上の場合、最初から数えます。
インデックスが負の場合、最後から数えます (-1 は最後の要素)。
%dw 2.0
output application/json
---
payload.people[1]
{
"people": [
{
"nameFirst": "Nial",
"nameLast": "Martinez"
},
{
"nameFirst": "Coty",
"nameLast": "Belgrano"
}
]
}
{
"nameFirst": "Coty",
"nameLast": "Belgrano"
}
セレクターは、指定した位置にあるキー - 値ペアを返します。
%dw 2.0
output application/json
---
payload[1]
{
"nameFirst": "Mark",
"nameLast": "Nguyen"
}
"Nguyen"
文字列でインデックスセレクターを使用する場合、文字列は配列に分解され、各文字がインデックスになります。
output application/json
---
{ name: "MuleSoft"[0] }
{ "name": "M" }
セレクターは、文字列を文字の配列として処理し、特定の位置にある文字を選択します。
インデックスが 0 以上の場合、最初から数えます。
インデックスが負の場合、最後から数えます。
%dw 2.0
output application/json
---
{ name: "Emiliano"[0] }
{ "name": "E" }
anIndex to anotherIndex
)to
セレクターは、配列または文字列の一致するインデックスの値を返します。このセレクターを使用して、範囲内のインデックスの順序を反転させることもできます。セレクターは、文字列の文字をインデックスとして処理します。
配列のインデックスを選択:
[1,2,3,4][0]
は 1
を返します。
配列の最初の要素のインデックスは常に 0
です。
[1,2,3,4][3]
は 4
を返します。
範囲セレクターは、範囲で指定した要素のみをその特定の順序で出力します。このセレクターでは、配列のスライスや反転を行うことができます。
%dw 2.0
output application/json
---
{
slice: [0,1,2][0 to 1],
last: [0,1,2][-1 to 0]
}
{
"slice": [
0,
1
],
"last": [
2,
1,
0
]
}
範囲セレクターは、文字列を文字の配列として処理し、範囲で指定した要素のみをその特定の順序で出力します。このセレクターでは、文字列のスライスや反転を行うことができます。
%dw 2.0
output application/json
---
{
slice: "DataWeave"[0 to 1],
middle : "superfragilisticexpialadocious"[10 to 13],
last: "DataWeave"[-1 to 0]
}
{
"slice": "Da",
"middle": "list",
"last": "evaeWataD"
}
.@myKey
).@myKey
セレクターは、XML 要素の属性を選択します。
キー名なしで .@
を使用すると、キー - 値ペアとして属性が含まれるオブジェクトが返されます。
この DataWeave の例では、XML サンプルを変数に読み取り、@
を使用して XML の属性を選択します。
%dw 2.0
var myVar = read('<product id="1" type="electronic">
<brand>SomeBrand</brand>
</product>', 'application/xml')
output application/json
---
{
item: [
{
"type" : myVar.product.@."type",
"name" : myVar.product.brand,
"attributes": myVar.product.@
}
]
}
{
"item": [
{
"type": "electronic",
"name": "SomeBrand",
"attributes": {
"id": "1",
"type": "electronic"
}
}
]
}
#
)#
は、選択したキーの XML 名前空間をプレーンテキストとして返します。
%dw 2.0
output text/plain
---
payload.order.#
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<ns0:order xmlns:ns0="http://orders.company.com">
<name>Mark</name>
<items>42</items>
<orderdate>2017-01-04</orderdate>
</ns0:order>
"http://orders.company.com"
!
、?
)特定のキーの存在を確認できます。
!
は、選択したキーを評価し、キーが存在しない場合に例外メッセージを表示して失敗します。
?
は、選択したキーが存在する場合に true
を返し、存在しない場合に false
を返します。?
は、絞り込みセレクター (myKey[?($ == "aValue")]
) でも使用されます。
!
は、指定したいずれかのキーがない場合にエラーを返します。
{ "name": "Annie" }.lastName!
は、There is no key named 'lastName'
というメッセージと共にエラーを返します。
!
を使用しない場合、{ "name": "Annie" }.lastName
は null
を返します。
キーが存在する場合 ({ "name": "Annie" }.name!
)、結果は "Annie"
になります。
指定したキーがオブジェクトに存在する場合や、XML 要素の属性として存在する場合、true
を返します。
この例では、name
キーが存在するため true
を返します。
%dw 2.0
output application/xml
---
present: payload.name?
{ "name": "Annie" }
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<present>true</present>
?
は、XML 属性でも動作します。
%dw 2.0
output application/json
---
{
item: {
typePresent : payload.product.@."type"?
}
}
<product id="1" type="tv">
<brand>Samsung</brand>
</product>
{
"item": { "typePresent": true }
}
myKey[?($ == "aValue")]
)myKey[?($ == "aValue")]
は、配列またはオブジェクト内の一致するキーの値のみを返します。
?
は、キーの存在検証機能 でも使用されます。
一致するキー - 値ペアがない場合、結果は null
になります。
次の例では、*.name
で返される name
キーの配列を入力し、値 "Mariano"
を使用して name
キーをチェックします。また、一致しない値は除外します。$
は、選択したキーの値を参照します。
%dw 2.0
output application/json
---
{ users: payload.users.*name[?($ == "Mariano")] }
<users>
<name>Mariano</name>
<name>Luis</name>
<name>Mariano</name>
</users>
{
"users": [
"Mariano",
"Mariano"
]
}
次の例では、同じ入力ペイロード:を想定しています。式 ( 1 == 1 )
が true であるため、入力のすべてのキー - 値ペアを返します。
( 1 == 2 )
などの false 式は、null
を返します。
%dw 2.0
output application/json
---
{ users: payload.users.*name[?( 1 == 1)] }
{
"users": [
"Mariano",
"Luis",
"Mariano"
]
}
次の例では、同じ入力ペイロード:を想定しています。mapObject
を使用して、入力オブジェクト全体を反復処理し、一致しないキー - 値ペアを除外して、一致するペアを返します。
%dw 2.0
output application/json
---
payload mapObject { ($$) : $[?($=="Mariano")] }
{
"users": {
"name": "Mariano",
"name": "Mariano"
}
}
Mule ペイロード、変数、属性の指定したメタデータの値を返します。このセレクターは、次のメタデータを返すことができます。
コンテンツ長メタデータ: .^contentLength
は、値が存在する場合に値のコンテンツの長さを返します。例については、「コンテンツ長メタデータセレクター (.^contentLength)」を参照してください。
クラスメタデータ: .^class
は、Plain Old Java Object (POJO) のクラスを返します。たとえば、{ "string" : payload.string.^class }
は、入力ペイロードで単純な POJO の Java 文字列 (simplePojo.string = "myString"
など) が定義されている場合に { "string": "java.lang.String" }
を返します。{ "date" : payload.date.^class }
は { "date": "java.util.Date" }
を返します。例については、「クラスメタデータセレクター (.^class)」を参照してください。
エンコードメタデータ: .^encoding
は値のエンコードを返します。たとえば、{ "myEncoding" : payload.^encoding }
は入力 POJO の {"myEncoding": "UTF-8"}
を返します。例については、「エンコードメタデータセレクター (.^encoding)」を参照してください。
メディア種別セレクター: .^mediaType
はパラメーターが含まれる値の MIME タイプ (application/json;charset=UTF-16
など) を返します。値の式 { "myMediaType" : payload.^mediaType }
は入力 POJO の "myMediaType": "/; charset=UTF-8"
を返します。
例については、「メディア種別メタデータセレクター (.^mediaType)」を参照してください。
MIME タイプメタデータ: .^mimeType
はパラメーターが含まれない値の MIME タイプ (application/json
など) を返します。{ "myMimeType" : payload.^mimeType }
は入力 POJO の { "myMediaType": "/" }
を返します。例については、「MIME タイプメタデータセレクター (.^mimeType)」を参照してください。
未加工メタデータ: .^raw
は、Plain Old Java Object (POJO) の基盤となるデータ (通常はバイナリ値) を返します。このセレクターは、中間者攻撃をチェックするときの MD5 ハッシュの計算で使用されることがあります。
例については、「未加工メタデータセレクター (.^raw)」を参照してください。
カスタムメタデータ: .^myCustomMetadata
はカスタムメタデータの値を返します。
例については、「[caret_custom_metadata]」を参照してください。
値が存在する場合に値のコンテンツの長さを返します。
次の Mule アプリケーションフローでは、ロガーが payload.^contentLength
を使用して、Set Payload (set-payload
) コンポーネントで設定された文字列 my string
の長さを選択します。
<flow name="setpayloadobjectFlow" >
<scheduler doc:name="Scheduler" >
<scheduling-strategy >
<fixed-frequency frequency="15" timeUnit="SECONDS"/>
</scheduling-strategy>
</scheduler>
<!-- Set the payload to "my string". -->
<set-payload value='"my string"' doc:name="Set Payload" />
<!-- Select the class to which "my string" belongs. -->
<logger level="INFO" doc:name="Logger" message="#[payload.^contentLength]"/>
</flow>
Studio コンソールの出力には、入力文字列 (my string
) の長さが 11 (9
) 文字であることが示されます。この長さには、文字列の空白スペースが含まれています。
INFO 2019-05-07 16:59:33,690 [[MuleRuntime].cpuLight.07:
[carets].caretsFlow.CPU_LITE @39f1dbde]
[event: 28ce97a0-7124-11e9-acfe-8c8590a99d48]
org.mule.runtime.core.internal.processor.LoggerMessageProcessor:
11
Plain Old Java Object (POJO) のクラスを返します。値は Java クラスのメソッドのコールの結果として生成されます。また、DataWeave で Java 値として処理されるデータ型 (String
や DateTime
など) が含まれることもあります。次に例を示します。
{ "string" : payload.mystring.^class }
は、入力ペイロードで単純な POJO の Java 文字列 (simplePojo.string = "myString"
など) が定義されている場合に { "mystring": "java.lang.String" }
を返します。
{ "mydate" : payload.mydate.^class }
は { "mydate": "java.util.Date" }
を返します。
次の Mule アプリケーションフローでは、ロガーが payload.^class
を使用して、Set Payload (set-payload
) コンポーネントで設定された Java クラス "my string"
を選択します。
<flow name="setpayloadobjectFlow" >
<scheduler doc:name="Scheduler" >
<scheduling-strategy >
<fixed-frequency frequency="15" timeUnit="SECONDS"/>
</scheduling-strategy>
</scheduler>
<!-- Set the payload to "my string". -->
<set-payload value='"my string"' doc:name="Set Payload" />
<!-- Select the class to which "my string" belongs. -->
<logger level="INFO" doc:name="Logger" message="#[payload.^class]"/>
</flow>
Studio コンソールの出力には、ペイロード文字列がクラス java.lang.String
に属していることが示されます。
INFO 2019-04-20 16:10:03,075 [[MuleRuntime].cpuLight.08:
[setpayloadobject].setpayloadobjectFlow.CPU_LITE @6447187e]
[event: 6da29400-63c1-11e9-98e0-8c8590a99d48]
org.mule.runtime.core.internal.processor.LoggerMessageProcessor:
java.lang.String
値のエンコードを返します。たとえば、{ "myEncoding" : payload.^encoding }
は入力 POJO の {"myEncoding": "UTF-8"}
を返します。
次の Mule アプリケーションフローでは、ロガーが payload.^encoding
を使用して、Set Payload (set-payload
) コンポーネントで設定されたエンコード "my string"
を選択します。
Scheduler (scheduler
) コンポーネントは、定期的に新しい Mule イベントを生成して、Set Payload で設定されたペイロードを保持するイベントソースです。
<flow name="setpayloadobjectFlow" >
<scheduler doc:name="Scheduler" >
<scheduling-strategy >
<fixed-frequency frequency="15" timeUnit="SECONDS"/>
</scheduling-strategy>
</scheduler>
<!-- Set the payload to "my string". -->
<set-payload value='"my string"' doc:name="Set Payload" />
<!-- Select the encoding of "my string". -->
<logger level="INFO" doc:name="Logger" message="#[payload.^encoding]"/>
</flow>
Studio コンソールの出力には、ペイロード文字列に UTF-8
エンコードが含まれていることが示されます。
INFO 2019-04-20 16:14:24,222 [[MuleRuntime].cpuLight.03:
[setpayloadobject].setpayloadobjectFlow.CPU_LITE @62bea6a6]
[event: 0938bf70-63c2-11e9-98e0-8c8590a99d48]
org.mule.runtime.core.internal.processor.LoggerMessageProcessor:
UTF-8
パラメーターが含まれる値の MIME タイプ (application/json;charset=UTF-16
など) を返します。値の式 { "myMediaType" : payload.^mediaType }
は入力 POJO の "myMediaType": "/; charset=UTF-8"
を返します。
次の Mule アプリケーションフローでは、ロガーが payload.^mediaType
を使用して、Set Payload (set-payload
) コンポーネントで設定されたメディア種別 2014-10-12T11:11:19-00:03
を選択します。
<flow name="setpayloadobjectFlow" >
<scheduler doc:name="Scheduler" >
<scheduling-strategy >
<fixed-frequency frequency="15" timeUnit="SECONDS"/>
</scheduling-strategy>
</scheduler>
<set-payload value='#[|2014-10-12T11:11:19-00:03| as DateTime]' doc:name="Set Payload" />
<logger level="INFO" doc:name="Logger" message="#[payload.^mediaType]"/>
</flow>
Studio コンソールの出力には、DateTime
ペイロードに application/java; charset=UTF-8
メディア種別が含まれていることが示されます。
INFO 2019-04-20 16:41:01,276 [[MuleRuntime].cpuLight.04: [setpayloadobject].setpayloadobjectFlow.CPU_LITE @7e991c71] [event: c0e96860-63c5-11e9-bcff-8c8590a99d48] rg.mule.runtime.core.internal.processor.LoggerMessageProcessor: application/java; charset=UTF-8
次の Mule アプリケーションフローでは、ロガーが payload.^mediaType
を使用して文字列 "my string"
を選択し、Set Payload (set-payload
) コンポーネントの fx 式内で設定された文字列 (#["my string as String type" as String]
) を選択します。
<flow name="setpayloadobjectFlow" >
<scheduler doc:name="Scheduler" >
<scheduling-strategy >
<fixed-frequency frequency="15" timeUnit="SECONDS"/>
</scheduling-strategy>
</scheduler>
<!-- Set the payload to "my string". -->
<set-payload value='"my string"' doc:name="Set Payload" />
<!-- Select the media type of "my string". -->
<logger level="INFO" doc:name="Logger" message='#[payload.^mediaType]'/>
<!-- Set the payload using the fx expression "my string" as String. -->
<set-payload value='#["my string as String type" as String]' doc:name="Set Payload" />
<!-- Select the media type of a Java string. -->
<logger level="INFO" doc:name="Logger" message='#[payload.^mediaType]'/>
</flow>
Studio コンソールの出力には、単純な文字列にメディア種別 /
が含まれていて、fx 式で設定された文字列にメディア種別 application/java; charset=UTF-8
が含まれていることが示されます。
INFO 2019-04-20 16:52:50,801 [[MuleRuntime].cpuLight.01:
[setpayloadobject].setpayloadobjectFlow.CPU_LITE @5d914abe]
[event: 68121cd0-63c7-11e9-bcff-8c8590a99d48]
org.mule.runtime.core.internal.processor.LoggerMessageProcessor:
*/*
INFO 2019-04-20 16:52:51,085 [[MuleRuntime].cpuLight.01:
[setpayloadobject].setpayloadobjectFlow.CPU_LITE @5d914abe]
[event: 68121cd0-63c7-11e9-bcff-8c8590a99d48]
org.mule.runtime.core.internal.processor.LoggerMessageProcessor:
application/java; charset=UTF-8
パラメーターが含まれない値の MIME タイプ (application/json
など) を返します。{ "myMimeType" : payload.^mimeType }
は入力 POJO の { "myMediaType": "/" }
を返します。
次の Mule アプリケーションフローでは、ロガーが payload.^mimeType
を使用して文字列 "my string"
を選択し、Set Payload (set-payload
) コンポーネントの fx 式内で設定された文字列 (#["my string as String type" as String]
) を選択します。
<flow name="setpayloadobjectFlow" >
<scheduler doc:name="Scheduler" >
<scheduling-strategy >
<fixed-frequency frequency="15" timeUnit="SECONDS"/>
</scheduling-strategy>
</scheduler>
<!-- Set the payload to "my string". -->
<set-payload value='"my string"' doc:name="Set Payload" />
<!-- Select the MIME type of "my string". -->
<logger level="INFO" doc:name="Logger" message='#[payload.^mimeType]'/>
<!-- Set the payload using the fx expression "my string" as String. -->
<set-payload value='#["my string as String type" as String]' doc:name="Set Payload" />
<!-- Select the MIME type of a Java string. -->
<logger level="INFO" doc:name="Logger" message='#[payload.^mimeType]'/>
</flow>
Studio コンソールの出力には、単純な文字列に MIME タイプ /
が含まれていて、fx 式で設定された文字列に MIME タイプ application/java
が含まれていることが示されます。
INFO 2019-04-20 17:02:07,762 [[MuleRuntime].cpuLight.06:
[setpayloadobject].setpayloadobjectFlow.CPU_LITE @2d6f64b9]
[event: b4097b00-63c8-11e9-bcff-8c8590a99d48]
org.mule.runtime.core.internal.processor.LoggerMessageProcessor:
*/*
INFO 2019-04-20 17:02:08,029 [[MuleRuntime].cpuLight.06:
[setpayloadobject].setpayloadobjectFlow.CPU_LITE @2d6f64b9]
[event: b4097b00-63c8-11e9-bcff-8c8590a99d48]
org.mule.runtime.core.internal.processor.LoggerMessageProcessor:
application/java
POJO の基盤となるバイナリ値を返します。このセレクターは、中間者 (MITM) 攻撃をチェックするための MD5 やその他の暗号化ハッシュ関数の計算で使用されることがあります。
次の例では、Set Payload コンポーネント (set-payload
) を使用してバイナリ値を生成し、Transform Message コンポーネント (ee:transform
) を使用してバイナリ値の MD5 の未加工データ (MD5(payload.^raw)
) を返します。また、Logger コンポーネント (logger
) は、未加工データを Studio コンソールに書き込むように設定されます。比較のために、2 番目のロガーは標準 JSON 形式の一般的な payload
を返します。
<flow name="rawcaret2Flow" >
<scheduler doc:name="Scheduler" >
<scheduling-strategy >
<fixed-frequency frequency="30" timeUnit="SECONDS"/>
</scheduling-strategy>
</scheduler>
<set-payload value='#["1234-5678-9123" as Binary]' doc:name="Set Payload" />
<ee:transform doc:name="Transform Message" >
<ee:message >
<ee:set-payload ><![CDATA[%dw 2.0
import * from dw::Crypto
output application/json
---
{ "myRawData" : MD5(payload.^raw) }]]></ee:set-payload>
</ee:message>
</ee:transform>
<logger level="INFO" doc:name="Logger" message="#[payload.^raw]"/>
<logger level="INFO" doc:name="Logger" message="#[payload]"/>
</flow>
ロガーメッセージの未加工出力では、標準 JSON 出力が生成されずに、ペイロード全体が二重引用符で囲まれ、新しい行ごとに改行文字 (\n
) が挿入されます。
INFO 2019-04-22 14:10:14,537 [[MuleRuntime].cpuLight.08:
[rawcaret2].rawcaret2Flow.CPU_LITE @764a5a61]
[event: 058f6a90-6543-11e9-9d99-8c8590a99d48]
org.mule.runtime.core.internal.processor.LoggerMessageProcessor:
"{\n "myRawData": "5403e5a202c594871d59898b13054be5"\n}"
INFO 2019-04-22 14:10:14,540 [[MuleRuntime].cpuLight.08:
[rawcaret2].rawcaret2Flow.CPU_LITE @764a5a61]
[event: 058f6a90-6543-11e9-9d99-8c8590a99d48]
org.mule.runtime.core.internal.processor.LoggerMessageProcessor:
{ "myRawData": "5403e5a202c594871d59898b13054be5" }
===
カスタムメタデータの値を返します。メタデータは、as
演算子を使用して任意の値に関連付けることができます。
次の例では、userName.^myCustomMetadata
を使用して、スクリプトのヘッダーで変数 userName
として定義されているカスタムメタデータの値を DataWeave スクリプトとして返します。比較のために、この例では userName
の値も返します。
%dw 2.0
output application/json
var userName = "DataWeave" as String {myCustomMetadata: "customMetadataValue"}
---
{
"valueOfVariableMetaData" : userName.^myCustomMetadata,
"valueOfVariable" : userName,
}
スクリプトの出力は、"customMetadataValue"
(カスタムメタデータの値) と "DataWeave"
(userName
変数の値) です。
{
"valueOfVariableMetaData": "customMetadataValue",
"valueOfVariable": "DataWeave"
}