カスタムダッシュボードのテーブルの設定

Anypoint Monitoring で、カスタムダッシュボードのテーブルを設定できます。高度または基本メトリクスクエリや時間範囲のような、他のチャートと共通のプロパティを設定するだけでなく、次のこともできます。

  • 時系列データを表形式にレイアウトし、集計データを表示する。

  • 色分けしたしきい値を追加して、値が特定の範囲より上、範囲内、範囲より下のいずれであるかを示す。

  • 列内の値から指定された Web ページへのリンクを指定する。

  • ページネーションプロパティを設定する。

基本および高度なデータクエリの [General (一般)] 設定

[General (一般)] 設定には、時系列データを設定するための​基本​および​高度な​クエリ (またはモード) が含まれます。タイトルと短い説明は、両方の設定で共有されます。

例: 基本設定
基本モードおよび高度なモード設定

Title (タイトル)

UI に表示するタイトル。デフォルトは「Panel Title」 (パネルタイトル) です。

Description (説明)

UI でユーザーが情報 (​i​) アイコンにカーソルを置いたときに表示する短い説明。

その他の設定は、設定モード (基本または高度) に固有です。

基本モード

[General (一般)]​ 設定タブでは、基本クエリが特定の環境のリソース (デプロイ済みアプリケーションまたは API) に関する 1 つのメトリクスを選択します。

例: 基本設定
基本モードの設定

Panel Type (パネル種別)

ドロップダウンメニューから、リソースについて表示するパネルの種別 (​Application Panel​、​API Panel​、または ​API Analytics Panel​ (非推奨)) を選択します。

Metric (メトリクス)

ドロップダウンメニューには、次のメトリクス種別が含まれます。

  • Inbound response metrics and averages (インバウンド応答メトリクスおよび平均)

  • JVM metrics (JVM メトリクス)

  • Outbound response metrics and averages (アウトバウンド応答メトリクスおよび平均)

基本メトリクスのリストについては、​基本モードのメトリクス​を参照してください。

Environment (環境)

アプリケーションまたは API がデプロイされる環境。

Resource (リソース)

デプロイ済みのアプリケーション。

このオプションは、​Application Panel​ をパネル種別として選択した場合にのみ使用できます。

API

デプロイ済みの API。

このオプションは、​API Panel​ または ​API Analytics Panel​ (非推奨) をパネル種別として選択した場合にのみ使用できます。

Version / Instance (バージョン / インスタンス)

API をデプロイする Mule バージョンまたはインスタンス。

このオプションは、​API Panel​ または ​API Analytics Panel​ (非推奨) をパネル種別として選択した場合にのみ使用できます。

設定を完了したら、​[Save Changes (変更を保存)]​ をクリックします。

設定を終了してダッシュボードに戻るには、​[X]​ をクリックします。

JVM メトリクスを使用してアプリケーションパネルを作成する場合、このパネルをサポートするクエリは、アプリケーションの worker-id のみを使用します。後々このパネルを変更する際、リソース項目にクエリのコンテンツが入力されます。一部のアプリケーションは worker-id を共有するため、セレクターに表示されるリソースが、元々選択したリソースとは異なるように見えることがあります。ただし、すべてのリソースが同じワーカーを共有するため、セレクターに異なるリソース名が表示されていても、クエリには正しい情報が保持されています。

高度なモード

[General (一般)]​ 設定タブの高度な設定では、チャートに対して 1 つ以上の詳細に調整されたクエリがサポートされます。

基本設定に戻ると、高度な設定のクエリのいくつかは削除されます。
例: 高度な設定
アプリケーションの高度なモードの設定

From

チャートに追加可能な JVM および Mule アプリケーションのプロパティ (​jvm.memory​ や ​app_inbound_metric​ など) をリストします。

この項目では、文字を入力すると一致候補が表示されます。たとえば、「​jvm.c​」と入力すると、それらの文字が含まれるすべての値 (​jvm.classloading​ や ​jvm.cpu.operatingsystem​ など) のリストが表示されます。

高度なメトリクスのリストについては、​高度なモードのメトリクス​を参照してください。

Where

選択された ​[From]​ データソースを絞り込むための条件付きロジックをサポートします。

  • 1 つ以上の検索条件タグ (​app_id​、​env_id​、​org_id​、​worker_id​ など) を選択します。

  • 次のような演算子を使用できます。

    • =​ 左側の値が右側の値と一致する。

    • !=​ 値は等しくない。

    • <>​ 値は等しくない。

    • <​ 左側の値は右側の値より小さい。

    • >​ 左側の値は右側の値より大きい。

  • 式間に論理 ​AND​ または ​OR​ 演算子を使用して、複数の絞り込み式が含まれるクエリを作成することもできます。
    例: Where env_id = Sandbox

Select

1 つ以上の ​field​ (項目) 設定を追加して、​From​ データから項目を選択し、操作を適用する関数 (​heap_total​ の ​mean​ (平均) など) を作成します。

Select のオプション

Group By

選択された期間 (​$_interval​、​1s​ (1 秒)、​10m​ (10 分)、​1h​ (1 時間))、検索条件タグ (​tag(env_id)​ など)、入力オプション (​none​ (なし)、​null​、​0​、​previous​ (前回)、​linear​ (線形)) でデータをグループ化します。

次の値と引数が有効です。

  • time($_interval)​: 期間が自動設定されます。または、期間を指定できます (​1m​ (1 分)、​5m​ (5 分)、​10m​ (10 分)、​15m​ (15 分)、​1h​ (1 時間) のいずれか)。

  • fill()​: 有効値は ​none​ (なし)、​null​、​0​、​previous​ (前回)、​linear​ (線形)。

  • LIMIT​: 数値 (N)。この N を使用して、結果をクエリで返された最初の N 件のデータポイント (系列とタイムスタンプ値の組み合わせ) に制限します。

  • SLIMIT​: 数値 (N)。この N を使用して、クエリで返された最初の N 系列からすべてのデータポイント (系列とタイムスタンプ値の組み合わせ) を返します。

  • ORDER BY time DESC​: 結果を新しい順に返します。

Alias By

リテラル文字列 (​my string​ など) またはサポートされている変数 (​$tag_worker_id​ や ​$tag_env_id​ など) を使用してメトリクスの表示ラベルを作成できます。

API の高度なモード設定

From

http_summary_metric

高度なメトリクスのリストについては、​高度なモードのメトリクス​を参照してください。

Where

選択された ​[From]​ データソースを絞り込むための条件付きロジックを指定します。

1 つ以上の検索条件タグ (​api_id​、​org_id​、​api_version_id​、​method​、​status code​ など) を選択できます。例: Where status_code = 200​。

Select

HTTP の概要から項目 (​request_size_average​、​response_time_max​、​response_time_sum​ など) を選択し、操作 (​response_time_average​ の ​mean​ (平均) など) を適用する関数を作成します。1 つ以上の​field​ (項目) 設定を追加できます。

Group by

選択された期間 (​$_interval​、​1s​ (1 秒)、​10m​ (10 分)、​1h​ (1 時間))、検索条件タグ (​tag(api_id)​ など)、入力オプション (​none​ (なし)、​null​、​0​、​previous​ (前回)、​linear​ (線形)) でデータをグループ化します。

Alias by

リテラル文字列 (​my string​ など) またはサポートされている変数 (​$tag_api_id​ など) を使用してメトリクスの表示ラベルを作成できます。別名は常に ​$tag​ で開始する必要があります。構文は ​$tag_yourTagName​ です。

タグを別名として使用するには、そのタグがクエリで ​group by​ に使用されている必要があります。

設定を完了したら、​[Save Changes (変更を保存)]​ をクリックします。

設定を終了してダッシュボードに戻るには、​[X]​ をクリックします。

Time Range (時間範囲) (上書き、時間シフト、情報表示)

[Time Range (時間範囲)] 設定では、ダッシュボード UI でエンドユーザーが選択した​相対​時間範囲 (過去 30 分など) を上書きする方法を提供します。

Time Range (時間範囲)
[Time Range (時間範囲)] 設定

Override Relative Time (相対時間を上書き)

統計の対象となる時間の量。たとえば、過去 1 時間 (​1h​) や過去 30 分間 (​30m​) などです。この設定で上書きされるのは、ダッシュボード UI でエンドユーザーが選択した​相対​時間範囲のみです。これらのユーザーがダッシュボードで​絶対時間および日付範囲​を選択した場合、時間範囲上書きの設定は無効化されます。

Add Time Shift (時間シフトを追加)

対象となる期間がどれくらい前に終了したか。たとえば、1 秒前の場合は ​1s​ を指定します。

Hide Time Override Info (時間上書き情報を非表示)

Singlestat またはテーブルに設定に関する情報 (​30 minutes, ending 1 second ago​ (30 分、1 秒前に終了) など) を表示するかどうかを示します。

設定を完了したら、[Save Changes (変更を保存)] をクリックできます。設定を終了してダッシュボードに戻るには、[​X​] をクリックします。

Options (オプション) (データおよびページネーション設定)

[Options (オプション)] 設定タブで、カスタムダッシュボードのテーブルのレイアウト、列、およびページネーションオプションを設定できます。

データ設定 ([Options (オプション)] タブ)

値の設定

Time Series to Rows (時系列 - 行)

特定の期間における特定のメトリクスの値を含むテーブルを作成します。[Time Series to Columns (時系列 - 列)] と同様、最初の列である [Time (時刻)] はタイムスタンプ (​2018-04-25 06:37:40​ など) です。ただし、後続の列は [Metric (メトリクス)] (​worker-0​ など、特定のメトリクスをリスト) と [Value (値)] (その期間のメトリクスの値をリスト) です。例:

Time Series to Columns (時系列 - 列)

Time Series to Columns (時系列 - 列)

特定の期間における特定のメトリクスの値を表示するテーブルを作成します。[Time Series to Rows (時系列 - 行)] と同様、最初の列である [Time (時刻)] はタイムスタンプです。ただし、メトリクス (​worker-0​ など) ごとに列があり、特定の期間のメトリクスの値がリストされます。例:

Time Series to Columns (時系列 - 列)

Time Series to Aggregations (時系列 - 集約)

時系列を、特定のメトリクスの合計、平均などを計算するテーブルに変換します。最初の列の [Metric (メトリクス)] は ​worker-0​ などのメトリクスで、後続の列は特定のメトリクスの Avg (平均)、Min (最小)、Max (最大)、Total (合計)、Current (現在)、Count (件数) の値の組み合わせです。例:

Time Series to Aggregations (時系列 - 集約)

この例では色分けされた ​しきい値​を使用しています ([Avg (平均)] および [Max (最大)] セルの色と [Min (最小)] の値の色を参照)。

[Time Series to Aggregations (時系列 - 集約)] を選択した場合、事前定義した列をテーブルに追加できます。

集約用の列

Auto (自動)

列とその順序はデータクエリによって決まります。[Time Series to Rows (時系列 - 行)]、[Time Series to Columns (時系列 - 列)]、[Annotations (アノテーション)]、または [Table (テーブル)] が選択されている場合にのみ指定できます。

Avg (平均)

特定のメトリクスについて記録されたデータを平均します。

Min (最小)

特定のメトリクスの最小記録値を提供します。

Max (最大)

特定のメトリクスの最大記録値を提供します。

Total (合計)

テーブルに記録されたすべての値の合計を提供します。

Current (現在)

特定のメトリクスの現在の値を表示します。

Count (数)

メトリクスに関して収集されたデータポイントの総数を提供します。

ページング ([Options (オプション)] タブ)

[Options (オプション)] 設定タブで、テーブルのページネーションプロパティを設定して、ページが長くなりすぎず、管理しやすくなるようにします。

ページングプロパティ

Rows per Page (ページあたりの行数)

1 ページに許容されるテーブル行数。

Scroll (スクロール)

テーブルをスクロール可能にするためのチェックボックス。

Font Size (フォントサイズ)

デフォルトフォントサイズのパーセント (80% ~ 250%)。

設定を完了したら、別の設定タブを開くか、[Save Changes (変更を保存)] をクリックできます。設定を終了してダッシュボードに戻るには、[​X​] をクリックします。

Column Styles (列スタイル) (オプション、データ型、しきい値、リンク)

[Column Styles (列スタイル)] 設定タブで、テーブル列を作成し ([+Add (+追加)])、1 つ以上のルールを適用できます。ルールは、[Column Styles (列スタイル)] ペインの左側にリストされます。

ルールを削除するには、ルールをクリックし、画面左下近くにある [Remove Rule (ルールを削除)] ボタンを見つけてクリックする必要があります。

オプション ([Column Styles (列スタイル)] タブ)

オプション

Apply To Columns Named (指定した列に適用)

ルールを適用する列を識別します。名前、またはテーブルの 1 つ以上の列の名前と一致する正規表現 (regex) を指定する必要があります。regex の場合、構文 ​/my.*regex/​ に従います。

Column Header (列ヘッダー)

列のタイトルを指定します。たとえば、データを集計するテーブルに [​Avg​ (平均)] 列を追加する場合、その列名を「​Average​」 (平均) に変えることがあります 。正規表現に ​$1​ などの文字列を使用できます。

Render Value As Link (値をリンクとして表示)

列内の値を、​リンク​設定で設定可能なリンクとして処理します。

[Column Styles (列スタイル)] 設定タブで、値から指定された Web ページへのリンクを設定できます。

リンク設定は、​[Render Value As Link (値をリンクとして表示)]​ がオンの場合にのみ使用できます。

リンク

URL

列の値をクリックすると開くことができる URL を指定します。

Tooltip (ツールチップ)

リンクの説明を指定します。このテキストは、エンドユーザーがリンクを含むセルにカーソルを置くと表示されます。URL で使用したものと同じ変数を使用します。

Open In New Tab (新しいタブで開く)

値がクリックされると、Web コンテンツを新しいブラウザータブに表示します。

Type (型)

列内の値のデータ型。有効な値は、Number (数値)、String (文字列)、Date (日付)、Hidden (非表示) です。

Unit (単位)

値に使用する測定単位の表示ラベル (​bytes​ (バイト) や ​megabytes/second​ (MB/秒) など) 。値にこの表示ラベルを追加する前に、値のデータ型を把握することが重要です。多種多様な単位を使用できます。

Decimals (小数)

小数で許容される精度のレベル。たとえば、​2​ にすると、値 ​10.12345​ が ​10.12​ に制限されます。

しきい値 ([Column Styles (列スタイル)] タブ)

[Column Styles (列スタイル)] 設定タブで、[Type (データ型)] が [Number (数値)] に設定されている場合、データのしきい値を設定できます。

Thresholds (しきい値)

Thresholds (しきい値)

カンマ区切り値 (​50000000,100000000​ など) 。2 つの値の間の値を警告値として扱うこともできます。最初の値未満の値を受け入れ可能とし、2 つ目の値より大きい値をエラーとして扱うこともできます。しきい値は、​指定された [Unit (単位)] がテーブルで MB や GB に変換される場合も含め​、データに使用する測定単位 (​byte​ (バイト) など) に合わせる必要があります。

Color Mode (色モード)

色分けをセル内の値、セル、行全体に適用するかどうか、または色分けを無効にするかどうかを示します。

Color (色)

指定されたしきい値設定より小さい値 (左側の色ボックス)、間の値 (中央の色ボックス)、大きい値の色分けに使用する色。たとえば、緑の値で OK、黄色で警告、赤でエラーを表すことができます。色分けを反転させることもできます。

設定を完了したら、別の設定タブを開くか、[Save Changes (変更を保存)] をクリックできます。設定を終了してダッシュボードに戻るには、[​X​] をクリックします。