セキュアセッション

RPA の自動化では、ボットが人間のユーザーをシミュレーションします。ボットがシステムにログインして画面を確認し、キーボードやマウスで UI を操作できます。また、API が用意されていないレガシーシステムの操作も可能です。

ボットは、自身がインストールされているコンピューターにログインします。もちろん、ボットがデスクトップの前に座るわけではありません。ただし、コンピューターの画面を見れば、ボットが何をしているかを確認できます。画面には実行中のアプリケーションが表示されてマウスが動き回り、入力されたテキストがフォームに表示されます。MuleSoft RPA では、これを​デスクトップセッション​と呼んでいます。不正なデータアクセスや操作を防ぐには、部屋を物理的に保護する必要があります。

もしくは、MuleSoft RPA で​セキュアセッション​と呼ばれている機能を使用することもできます。

セキュアセッションは、バックグラウンドで実行され、ボットのみがアクセスできる非表示デスクトップセッションです。 セキュアセッションを使用する利点の 1 つは、ボットが自身を増殖させて複数のプロセスインスタンスを並列実行できることです。

セキュアセッションを使用するには、すべての前提条件が満たされ、すべての責任者に通知されている必要があります。

一般的な考慮事項

  • ボットは、デスクトップセッションモードまたはセキュアセッションモードで実行できます。ボットに設定がデプロイされていない状態であれば、セッションモードを変更できます。

  • 設定がボットにデプロイされている間は、セッションモードを切り替えることはできません。

  • 実行設定では、セッションモードも指定します。

  • 同じセッションモードのボットにのみ設定をデプロイできます。

  • RPA Bot コンフィグレーターまたは RPA Manager では、ボットのログイン情報と、ボットが同時に実行できるセキュアセッションの最大数を指定できます。

    この設定を RPA Bot コンフィグレーターで有効にすると、セキュアセッションの数が制限されますが、RPA Manager の Bot Management の同じ設定が上書きされることはありません。

  • デスクトップセッション:

    • 実行設定をデプロイするには、指定されているユーザーがこのセッションにログインしている必要があります。

    • ボットがプロセスを実行している間、コンソールセッションは開いたままで、最小化されていない必要があります。

  • セキュアセッション:

    • セキュアセッションの数が多いほど、ボットのパフォーマンスは低下します。 負荷が高すぎると、プロセスが遅くなったり中断したりする可能性があります。システムデータとシステム要件ドキュメントを確認して、ボットが安全に同時実行できるセッションの最大数を決定してください。

    • ライセンスされているセキュアセッションが 1 つしかないボットで実行設定をデプロイする場合は、その前に、セッションを切断せずに指定されたユーザーをサインアウトしてください。

    • ライセンスされているセキュアセッションが 1 つあるボットでプロセスが実行されるコンピューターには、指定されたユーザーとしてはサインインしないでください。

次のステップ

  1. ドキュメントの「システム要件」を確認してください。

  2. ボットがインストールされている、自動化を実行したいコンピューターで、システムデータを確認してください。

    • オペレーティングシステム

    • RAM

    • ターミナルサーバーソフトウェア

    • ボットのログイン情報

    • RPA Bot コンフィグレーターの設定

  3. 実行設定にデフォルトのセッション設定を使用する場合は、Bot コンフィグレーターでボットのログイン情報と同時実行できるセキュアセッションの最大数を設定します。

  4. RPA Manager の Bot Management モジュールの [Bots (ボット)] ビューで、ボットの説明に関連データまたは連絡先を入力します。

    ボットがセキュアセッションを使用する必要があり、RPA Bot コンフィグレーターにこの設定がない場合は、[Secure Session Assignment (セキュアセッションの割り当て)] ビューでボットが使用できるセキュアセッションの最大並列数を設定します。

  5. RPA Manager の Process Automation モジュールで実行設定を作成する際は、​一般的な考慮事項​を念頭に置いてください。